日本の会社は多くが3月決算ですので、期末決算発表は5月下旬がピークとなります。各社の決算発表の日時については、証券会社が公開している決算発表日のスケジュールを一覧などで知ることができます。また東京証券取引所も直近1週間分の各社の発表資料をホームページ上で公開しています。
多くの会社が決算発表の際、同時に今期の業績予想も発表していますが、これは会社が発表する業績予想ですので、投資家にとっては気になる情報です。会社の業績は様々な要因に左右されるため、ぴったり予想通りになることのほうが難しく、「業績予想の修正発表」もしばしば行われます。これは、情勢などの変化により、前回発表した業績予想の数値よりも、業績が一定の比率(東証の場合、売上高が1割、利益が3割)を上まわり(下まわり)そうだとわかった時点で、業績の修正値を発表することが義務付けられているためです。
また、3月期決算会社の中間決算(9月)の発表は、11月にピークを迎えることになります。中間決算というのは会社が行う途中経過の報告ですが、半年の間に経営環境が大きく変わったり、業績の見通しが変化することがあるため、投資家たちは注目しています。また、中間配当がいくらになるかも中間決算発表でわかります。例えば、配当が1株あたり年12円の場合、会社によっては中間配当6円、期末配当6円のように分けて実施しているところも多くあり、その場合の中間配当は、中間決算期末の株主に権利が与えられることになります。これは株主優待についても同じです。
中間決算発表では、前回の期末決算発表時の資料と比べて、次の点をチェックすることが有効です。
- 前回の期末決算発表での業績予想(中間期)と今年度の中間決算発表の結果
- 前回の期末決算発表での業績予想(通期)と今年度の中間決算発表の業績予想(通期)
冬に売れる商品を主力とする会社などでは、売上などが下半期に偏る場合もあるため、単純に中間決算の数字を2倍すれば通年の業績になる、というわけではありません。中間決算の結果が予定より下回っていても、上半期に予定していた売上が下半期にずれただけで、通年では影響がない場合などもあります。1年を通しての業績予想に変更がでているかを確認することで、当初の予定通り順調に進んでいるかどうかが見えてくるのです。最近は為替レートが激しく上下していることから、輸出・輸入比率の高い会社は、円高・円安によって利益が大きく変わってきますので、数字を判断する際は注意が必要です。