信用残高の読み方はどうするの?

株式取引には、現物取引と信用取引があります。信用取引は少ない資金で、大きな額の取引ができるため、うまくいけば儲けが大きくなる半面、失敗すれば大きな損失を抱え込むことになります。このため信用取引は非常にハイリスク・ハイリターンの取引であり、株式投資の初心者は利用すべきではありません。しかし、信用取引がどのような制度で、それが株式相場にどんな影響を与えているかについての知識は、初心者も持っておくべきだといえるでしょう。

信用取引とは、一定の担保(委託保証金や代用有価証券)を入れることによって、最大でその金額の3倍の株式取引ができる制度です。つまり、50万円分の委託保証金(現金)や株券などを担保に入れれば、証券会社から150万円のお金を借りて信用取引で株式を買ったり、150万円相当分の株券を借りてそれを信用取引で売ったりすることができます。株券を借りてそれを売ることを「信用売り」や「空(カラ)売り」といい、信用取引の買いを「信用買い」や「空買い」といいます。

将来値上がりしそうな銘柄を信用買いし、将来値下がりしそうな銘柄を空売りしますが、信用取引は通常6ヶ月以内に反対売買をして「手仕舞う」(決済する)必要があります。信用買いした場合には、予想通り値上がりした時点でそれを売却して利益を確定しますが、予想に反して値下がりした場合でも、6ヶ月以内に反対売買して損失を精算しなければなりません。一方、空売りをした場合は、予想通り値下がりした時点で売っていた銘柄を買い戻すことによって利益を確定しますが、予想に反して値上がりした場合でも、6ヶ月以内に反対売買して損失を精算する必要があります。

信用取引の特徴は、このように6ヶ月以内に反対売買をしなければならないことです。信用買いしてまだ反対売買を行ってない未決済の分を「信用買い残高」といい、信用売り(空売り)して未決済のものを「信用売り残高」といいますが、信用買い残高の多い銘柄は、それだけ6ヶ月以内に反対売買の売り注文が増え、株価の値下がりを誘発することが予想されます。逆に、信用売り残高が多い銘柄は、6ヶ月以内に買い戻しの注文が増え、株価の値上がりが予想されます。また、買い残高と売り残高の両方が大きく膨らんでいる銘柄は、近い将来、売り買いが活発に行われることが予想されることから人気化し、大きく値上がりする可能性があります。

このように、信用残高というのは、将来行われる潜在的な反対売買の数であり、今後の株価に少なからず影響を与えることから、信用取引を行っていない投資家にとっても注目が必要です。信用取引の残高は、東証や証券金融会社から定期的に公表されているほか、四季報や証券会社なども情報を提供しています。

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